Pure Harmony 真のハーモニー | Salvi Harps

一日に何時間もの時間を費やし楽譜を研究し、演奏技術を磨く。
ハープに己の全身全霊をささげる。
ハーピストは、こうしてハープとひとつになれるのです。
しかし、ハープが最高の品質でなければ、Pure harmony ~真のハーモニー~ を奏でることはできません。

Salvi Harpsのハープにかける想いはハーピスト同様、大変深いものがあります。来る日も来る日も、私たちの工房では持てるかぎりの技術、知識そして情熱のすべてを集めて、最高の品質を誇る「宝石」を作り上げるのです。全てが緻密な計算の上に成り立ち、妥協の念はありません。

私たちのハープは、音色の源である響板に、フィエンメ渓谷で算出される貴重なレッドスプルースを採用しています。イタリアのかの有名な楽器職人たちがヴァイオリンの製作に使用したものと同じ素材です。そして、ハープの骨格には、希少価値の高い耐久性に優れたカナダ産メープル材を使用しています。

設計、デザイン、組み立て、接着・ニス塗りなどの塗装技術に至るまで、ハープの全製造工程を支えているのが研究開発室です。
また、組み立てられたハープは、非常に厳しい検査基準をクリアしなければなりません。

「イノベーション」 Salvi Harpsの使命。

長年培われてきた匠の技、伝統を蔑ろにすることはありません。名匠の手によって革新が成し遂げられ、細部に宿る美が高められるのです。
こうして、テクノロジーと創造性との融合がPure harmony ~真のハーモニー~ を生むのです。

これは、1954年に自身の第一作目と生るハープを製作したヴィクトール・サルヴィの教えです。今日においても彼の教えは普遍的な意味を持っており、新しい困難に挑戦する気概、新たな需要を見据え捉える力、そして常に完璧を目指しこれを実現する姿勢に表れています。

しかし、この姿勢は質の高い楽器を製造するためだけのものではありません。Salvi Harpsは、ハープをご購入いただいた後のアフターケアにも力を入れております。適切な時期にお客さまにとって一番のサービスを世界各国で提供しています。
また、ハープの専門コースや国際コンクールの促進・振興に取り組むことでSalvi Harpsは文化の発展にも尽くしています。私たちを選択することは、単に質の良い楽器を手に入れることだけでなく、弾き手その人の音楽を発展させるすべてを手に入れることになるのです。
そして、Salvi Harpsは若くて才能のある演奏家から既に著名なプロの演奏家まで、世界中のハーピストとの絆を確固たるものにすべく、全力を注いでいます。

サルヴィハープの歴史

初めてサルヴィハープが設計され組み立てられたのは1955年、ニューヨークのとある小さな作業場でのことでした。そのころにはもうすでにヴィクトール・サルヴィは定評のあるハーピストになっており、ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団とNBCオーケストラに所属し名指揮者アルトゥーロ・トスカニーニの下で演奏していました。
サルヴィの一家はハープ作りで有名な南イタリアの小さな町ヴィッギアーノから移民してきました。第1次世界大戦の戦火を逃れてシカゴにやってきたすぐ直後に彼は生を受けます。
当時シカゴ・オペラハウスのハーピストであり作曲家として名を馳せていた姉のアイーダの指導でハープを習います。また、楽器職人の父と、あの有名なハーピスト、ニカノール・ザバレタをしてもっとも偉大なハープ奏者と言わしめた兄アルバートの影響でサルヴィ自身もハープという楽器に惹き付けられていったのでした。

1955年、サルヴィ一家が熱烈に愛した2つのこと、ハープと楽器作りを1つに融合し、ヴィクトール・サルヴィの幼いころの夢が実現したのです。最初の試作品はいろいろな職人の力を借りながらサルヴィによって作られました。目標は、今までに作られたいかなるハープにも勝る唯一のハープを作ることでした。そうした彼らの目標意識は最高の音質を生み出す結果となりました。サルヴィは何年もハープ改良の新しい方法や技術を学んでいたのですが、試作品が出来上がると彼が培ってきた理論の正当性がそこで証明されました。
2年後、サルヴィは工場を建てるため、故郷の地に戻ります。そこは彼と仲間の職人たちが身も心もすべてハープ作りに捧げられる環境でした。すぐに、ジェノバ近郊の美しいヴィラ・マリアにあるその工場は名の知れたハーピストたちが訪れるようになりました。サルヴィ製の革新的なハープの噂を聞きつけて、最高の一台を探してやってきたのです。訪れたハーピストの多くが、今もそのときのサルヴィハープを愛用しています。

サルヴィのハープは当初からその最高の音質と高い信頼性で音楽界に地位を確立したのでした。これにとどまることなく世界中のさまざまなハーピストからのさらに高まる要望に応えようとサルヴィは工場を拡大し、移転する決心をします。そこでサルヴィハープの製作現場を、北イタリアのなだらかな丘が広がる村、ピアスコに移したのでした。その地は木材産業の歴史があり、古くは中世にまで遡ります。サルヴィはそこに目をつけ、地元の職人を呼び寄せてハープの組み立てに彼らの力を借りました。
今日までハープは一台一台熟練した職人の手で作られており、卓越した腕前で彫刻が施されていきます。

サルヴィのハープは偉大な音楽家の情熱の結晶です。
1950年代にヴィクトール・サルヴィによって最初のハープが作られたときと同じ熱い思いがサルヴィのハープには宿っています。

この同じ情熱がサルヴィハープの豊かな創造性と高い品質を支えると共に、職人と研究者が協力して伝統と最新技術を融合させ、比類ないハープを作り上げる原動力となっているのです。